コーチちゃんねる

40代妻子あり35年ローンありリストラ寸前社員の日々のつぶやき

40代スキルゼロからの転職日記

リアルロスジェネの逆襲

ロスジェネとは、「ロストジェネレーション」の略。

私は現在43才。

新卒で就職したのが今から21年前の2000年。

時代はまさに、就職氷河期真っ只中。

今回は、就職氷河期に新卒を経験した40代が経験した悲劇をお伝えします。

第一章 他の誰かよりマシだから幸せ

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  1. 完全なる買い手市場
  2. 内定は人生の成功行事
  3. 「やめると本人のせい」は会社を増長させる

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1.完全なる買い手市場

いつの時代も、日本人は特に「相対評価」を気にする人種だとされています。

ただこの時代ほど、この相対評価を激しく気にする・・・いや、もはや個人単位ではなく、 世間全体の評価軸にこのものさしを使われていたように感じます。

当時は例年になく各社の求人は冷え切っており、会社側からすれば優秀な人材を選り好み出来るような状況でした。 それはすなわち、一流大学出身者ですら第一希望が叶わないケースが出てくるということです。 そうなると、当然我々三流大学出身者は、普通なら戦わなくてもいいはずの一流二流大学出身者たちを相手に、会社の内定を掛けて戦わなければならないという状況になるのです。

2.内定は人生の成功行事

このような激戦の中、何度も心が折れそうになりました。

それでも、世間に漂っている「就活なんて何十社受けて当たり前」という風潮に駆られ、毎日頑張っていました。

今思えばですが、22才の学生が企業の採用担当者や上層部と毎日のように面接でやり合う状況って。。

しかも、大学入って約3年も傷をなめ合うような仲間たちとぬくぬくと過ごしてきた人間がですよ?

この落差はすさまじいですよ。真冬に朝起きてすぐ海で泳ぐみたいな。。

これまで様々な仕事を経験してきましたが、最もストレスを感じて最もしびれる経験でした。

とはいえ、毎日就活しているとそんな自分にも内定を出して下さる企業が出てきます。

当時の正社員に対する価値観は今とは大きく違っていました。

「新卒で入社した会社で定年を迎える」これが大多数の考え方です。いわゆる勝ち組の定義です。

なので、内定をゲットした日は最高の一日でした。

親からは「よくやった」「お前は偉い」「努力したからこその結果だ」。

近所のおばちゃんからは「●●君ならやると思ってた」「うちの子にも見習わせたい」。

友人からは「とりあえず現世はクリアしたな」「毎日ゲーム出来るやん」。

自他共に完全一致するほどの「成功」という感覚。

「おれは勝った」「もう大丈夫」「後は結婚して4人家族になれば完璧かな」

まさに有頂天にいました。

3.「やめると本人のせい」は会社を増長させる

結局、4社ほどから内定をいただき、とある化粧品メーカーの営業として私の社会人生活はスタートしました。

結論から言うと、人生初めての会社員、かなりきつかったです。

毎日8:30~22:30頃まで勤務。一日の平均勤務時間13時間です。

そして、営業マンの残業代は基本給に組み込まれているパターンが多いです。

当然、私の会社もそうでした。つまり、毎日5時間のサービス残業が常態化していました。

5時間×週5日×4週=月間100時間。

もし全額残業代が出ていたら月給にプラス約20万!

年間で240万!5年間勤務したから総額すると…1,200万!!ショック。。

残業代ってめちゃ大事ですね。。今の時代に感謝です。

話を元に戻します。

てゆうかそんな夜遅くまで毎日何をしていたか?

当時の営業先は店舗のみです。大体20時までには閉店します。

外回りから営業所に戻ってくるのが大体19:00くらい。

そこから3時間以上何をしていたか…ズバリ勉強です。

会社員になって一番驚いたのが、勉強量です。なめてました。。

こんなに覚える事があるのかよ。。聞いてねえよ!!(誰も言ってないけど)

これから社会人になる皆さんは是非覚えておいてください。社会人になっても"勉強"という修羅の道は続きます。

さらにそれが仕事に直結する内容のため、サボるという選択肢はありません。

サボる=会社にとって不要な存在となる=仕事が任されなくなる=居心地が悪くなる=辞める。

結構な確率でこの循環に陥るでしょう。自分の周りで辞めていく人は大体このパターンでした。

そして当時の社会風潮として「一つの会社で3年以上続けられないのは絶対に本人に原因がある」"絶対に"です。

今はパワハラモラハラが絶対悪となってますが、当時はそんな言葉すらない時代です。

何なら"鬱"という言葉もありませんでした。

つまり、会社を辞めたいという気持ちになること自体がもうダメなんです。本人がダメだからな~となるのです。

そして、社員が一人辞めるとその会社内ではどういう雰囲気になるか?

やっぱりあいつは無理だったか。最初から予想出来たよね。残ってる俺たちは凄いんだよ。俺たちしか出来ない事なんだよ。

マジでこんな感じです。

「会社の課題を解決する機会にしよう!」なんて考えは1ミリもありません。

なぜなら辞めたのは全て"本人のせい"だから。

まとめ

今回は、私がロストジェネレーションの一人として、社会人の一歩目を歩みだした時代を振り返ってみました。

次回は、当時の社会人にあった「共通価値観」について深掘りしていきます。ではまた!